虫や病気のこと

虫のこと

とりあえず少しずつ代表的なものから。

アブラムシ 庭木、花を問わず新芽や茎、葉の裏などによくついている2ミリくらいの小さな虫です。種類が大変多く体色も色々で緑だけでなく黄色、ピンク、黒、金色っぽいものなど。様々な生活のサイクルがあり通常見かけるもののほとんどが雌でこの間卵ではなく子供を産みつづけるのであっという間に増えて行きます。このタイプは冬が近づくとオスが生まれて交尾して卵を生み冬を越します。また虫嬰と呼ばれる虫こぶを作るアブラムシもいます。春先は羽の生えたタイプがおり飛散して行きます。アブラムシは茎にストロー状の口を指しこんで汁を吸いますがそのときにウィルスを媒介し植物を病気にさせてしまう場合があります。主なモザイクウィルスはほとんどがアブラムシによって媒介しているといってもよいでしょう。春先早くから浸透移行性の殺虫剤を使って予防に努めるか、発見次第早めに駆虫します。でも、すでにたかっている場合はウィルスは媒介されたと思ってよいでしょう。殺虫剤はいろいろなものが出ているのでよく確認して購入して散布しましょう。
アワフキムシ ウンカやヨコバイに似ているアワフキムシ科の昆虫で、体から泡を吹き出して防御(?)・防衛(?)している。この中で植物の茎からしるをすって生活している。よく見かけるのはアジサイやユキヤナギかな。
イモムシ・毛虫など 鱗翅目と呼ぶ蝶や蛾の幼虫。特定の植物であったり、特定の植物では無かったりと、その植物の新芽から大きくなれば難くなっている葉までも食べる。蝶に限ってはバタフライガーデンを作り蝶の食草や蜜源になる植物を植えて楽しむなんて事はあるけど蛾の幼虫はないだろうなあ。大きくなる幼虫の最終齢のときの食欲はとにかくすごいので下手をすると樹木など丸坊主になるほどだし、群れになるタイプなどはもう見てるだけでもぞぞぞぞぞっとします・・・。膜翅目と呼ばれる蜂の幼虫は別項に(そのうちに・・・)。  退治法は小さいうちに見つけて捕殺かやはり季節に適時薬剤散布になります。最近は幼虫自身の食欲を減退させて退治するものがあり、他の益虫を殺すこともないので安心です。
カイガラムシ 木の幹や葉柄の付け根、葉の表面・裏面などにつく。体の表面をロウ質の分泌物で多い体を保護しているものが多い。種類のよって色や形に違いが見られこれらはすべて雌。成長するにしたがって形がはっきりとしてきますが、基本的に一度その場所に落ち着いたら移動しません。茎などから樹液を吸って生きてゆきますが、老廃物を出すとそれらが植物の表面につくとカビが生え黒くなりすす病の原因にもなっています。特に風の通りが悪いと発生しやすいようです。大型の観葉植物など室内で鑑賞するものはなおさらです。発生したら出来るだけこすり落として環境を変えることをお勧めします。薬はありますが、主に戸外の庭木用で冬季に使用するものなので草本類や観葉植物にはおすすめしません。
カミキリムシ 甲虫の仲間で長い触角・短いが特徴のある顎・やや大きい複眼。主に樹木の幹を傷つけ、幼虫はテッポウムシと呼ばれ樹木の中で生活し幹の中に穴を開ける。木屑のような糞を穿孔口から出すものがいるので被害がわかる場合が多い。
カメムシ 触るといやな臭いを出す虫の代表選手。茎に吻と呼ばれる口を挿して植物の汁を吸う虫。
スリップス(アザミウマ) とても小さな細いムシ。よく花の中をのぞくと2mmくらいの細い虫がちろりちろりといたことがありませんか?これがスリップスです。花や葉に筋状に痕をつけ花が汚くなります。
ダンゴムシ・ワラジムシ 触ると丸まり、子供のころはなんとなくころがしたりして遊んだ気がする。もともとは日本にいた虫ではなく、帰化昆虫です。だから、人家などのない山間部ではあまり見られないらしい。落ち葉などを食べるだけではなく、種を蒔いて芽を出した柔らかい新芽などを食べてしまいます。似たような虫のワラジムシは団子にはなりません。形状は同じで鎧をまとっているようです。
テントウムシ・テントウムシダマシ 益虫はアブラムシやカイガラムシを食べてくれるが、ニジュウヤホシテントウなどはナスの葉を食害する害虫。くすんだオレンジ色に黒い斑点が28個あるところからついた名前。
ハダニ類 ハダニは小さく葉の裏などについて植物の汁を吸い葉を変形させたり、葉の色を変えます。ひどいときは蜘蛛の巣のように糸を張り巡らし汚らしくさせます。目に見えるといっても目を凝らして見えるタイプとさらに小さく顕微鏡サイズまで種類があり、小さい割には耐薬性もある。専門の薬剤を続けてかけるのも良くないので種類を変えるなどの対策が必要。最近はでんぷん質を利用したものや、天然成分のものがあり薬害や耐薬性になりにくいものがあるのでそれらを利用するのも良いと思います。
ハバチ類 植物の葉を食害するのは蝶や蛾の幼虫だけではありません。蜂の仲間も食害するのです。集団で食害するものや葉の中に潜って食害するものまでタイプはさまざまです。
ハムシ類 いろいろな種類がいると思いますが、とりあえずよくわからない種類もここに入れています。甲虫類のハムシ類やその幼虫らしきものを取り上げました。新芽が大きく展葉し、固まり始めたころに食害にあっている様な気がします。また、種類によっては食べ後からでもわかるようです。
ハモグリバエ・ハモグリガ よくエカキムシと呼ばれていて、葉の中に模様を作っている。模様は幼虫が葉の中を食害しながら進んだ後だ。よく見ると幼虫時はほんとに小さく平べったい。ハエなのかガなのかわからないのでおいおい調べてみよう。
ミノムシ ミノガの幼虫で細かい枝や枯葉などでみのを作りこの中に幼虫が入っていて植物を食害する。種類にもよるが、食性は広そうだ。また、オスはガとなり雌を求めて飛べるが、雌はずっと芋虫のままでみのの中で生涯を過ごす。みの吐く糸はとても丈夫なので、はさみで切り開いて中の芋虫を出して、細かく切った柔らかい布や色紙を箱などに入れて幼虫を入れておくと、次の日には綺麗な派手なみのを作っています。わざとこれを元の木につけておくのも面白いですよ。昔、これを布で作らせて、たくさん集めて小さな敷物を作っていた人がいたなぁ・・・
ヨコバイ・ウンカ・ハゴロモ類 人影を見るとささっと横に移動して、葉の影や茎の反対側へ隠れる虫です。茎に吻と呼ばれるストロー状の口を茎などに刺して樹液などを吸います。そのときにウイルスなどを媒介するので厄介です。よーく観察すると顔がセミに似ています。遠からず近縁なのでしょう。
ヨトウムシ 蛾の幼虫で裏に卵をまとめて生んで、生まれてから少しの間だけ集団で過ごしその後離れ離れになり、夜な夜な出てきて葉を食害します。なるべく小さいうちに殺虫剤で駆虫しておくと良いでしょう。大きくなると薬が効きにくいですが誘引剤を仕掛けたり、いやでしょうが捕殺します。大きくなるとあっという間に葉は食いつくされ、苗は見る影も無くなるぐらいになってしまいます。なれると昼間どこに潜っているかがわかるようになります。
ワタアブラムシ アブラムシの背中や全体に蝋質の粉がかぶっている種類。
ワタカイガラムシ カイガラムシと同様に体の表面を蝋状の物質で覆っているが、ただしこちらは塊ではなくフワフワした感じです。カイガラムシと同様に薬が効きにくいので見つけたら早めに取り除くことが有効です。風通しがよいとあまりつかないようです。
ナメクジ カタツムリの殻が無いだけでこんなに扱いが違うのか!というぐらい嫌われています。多分鉢のそこや縁にいてうっかり触ったときのあの感触とぬめり。洗ってもなかなか落ちにくいのだ。やわらかい新芽や花弁を食害し、ぬめりの跡を所々に残します。ナメクジ駆除剤があるのでそれを使います。もしくは野菜クズなどを紙の上などに置いておき覆いをかけておくと夜にうちに集まってくるので、朝になったらそのままくるんで捨てるという手もあります。

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病気のこと

とりあえず代表的なものから徐々に。多湿(梅雨時期)の時発生。主として葉に発生し下葉からしだいに上部にひろがり、ひどく発生して葉面積の大半を占めると葉は枯死する。

赤星病 梨やリンゴの葉にオレンジ色の斑点を作りしばらくすると葉の裏に数本の突起状の胞子嚢(?)を作る。冬場はビャクシン類を宿主にするために梨やリンゴの産地では条例によってビャクシン類の植樹を禁止しているところがある。
ウイルス病(virus) 細菌より小さく電子顕微鏡でやっと見られるくらい小さいもの。人間では風邪の菌がウイルス。読み方も人や表記によって違いますが(ビールス、バイラスなど)、とりあえずここではウィルスにしました。この名前の由来はラテン語で「毒」を意味しています。動物や植物の細胞などに入り込み生きている細胞内で増殖して行きます。1892年にイワノフスキー博士がタバコモザイクウィルスに侵された葉の汁を細菌濾過器にかけ、濾過しにもかかわらずその汁で病気が発生することから何らかの原因があると研究されたのをはじめ、その後多くのウィルスが発見され今日に至っている。またオランダではチューリップ狂時代(1576年ごろ)と呼ばれるものがあってその当時花色の変化が激しい花弁のチューリップがあり、ものすごい高値で取引されていたという。その後(280年後)それがウィルスに侵されたチューリップモザイク病とわかったのは1928年ごろである。ウィルスには動物ウィルス、植物ウィルス、腫瘍ウィルスとある。ウィルスは多数の植物に感染し生育阻害を起こしたり、収量の減産などがあり、タバコでは115種類、トマトでは60種類以上ものウィルスが感染発病することが知られています。決定的な薬が無いので予防に努めます。特に昆虫のよる媒介が多いのでアブラムシやウンカ、ダニ、カメムシなど吸汁昆虫の殺虫を心がけます。また、ランなど種子による繁殖が難しく株分けで増やすものは人間の手やはさみ、ナイフからも移るので事前に殺菌し、煙草を吸った手で植物を触らないようにします。また発症して生育阻害しているものは早めに処分します。
うどんこ病 病気の代表格。人間で言えば風邪と同じくらい有名。しかし、風邪はウィルスですが植物の場合はカビです。多くの植物がかかり、葉の表面がうどんこをかけた様に白くなるところからこの名前があります。バラやマサキの樹木からナスやキュウリ、コスモスなど野菜、草花などいろいろな植物がかかりますが実は全部とは言えませんがかかる植物によってうどんこ病の菌も種類が違います(因みに日本のウドンコ病菌はウドンコビョウキン科10属100種類近く発見されています)。殺菌にはベンレートやサプロールほか多くの種類の薬が販売されています。使うときは説明書をよく読んで規定の倍率で水にといてから散布します。ただし、同じ薬を何度も使うと菌に抵抗性をもたれてしまいだんだんと効かなくなるので必ずせめて3度に一度は別のタイプの殺菌剤を使うことを薦めます。あと展着剤は必ず入れて下さい。
黒腐病 ストックが被害に遭う病気。茎の内部が黒くなり地上部がしおれてきます。茎を切ると黄色い粘液のようなものが出てきます。バクテリアによる病気なので一般の薬で間なく土壌消毒の抗生物質剤を使う。また、連作は避けます。
さび病 鉄さびのように赤茶色の胞子嚢がとても目立つ病気。これが見えたときはかなり蔓延しているときでしょう。芝などがよくなっているのを見かけます。
すす病 葉の表面が黒くかびている。葉は枯れないが葉の表面が黒く覆われ見た目とたぶん植物自身の光合成の妨げにもなるのではないかと思う。カイガラムシやアブラムシの糞としてでる甘露汁がかびていると言う。殺菌剤よりもこれらの虫を退治するか予防することが大事。
軟腐病 野菜では白菜やたまねぎ、レタスなど花ではチューリップやシクラメンなどがかかりやすく植えかえるときや地際を虫などにかじられるとそこから菌が進入して腐ってきます。カビではなく細菌による病気なので薬も違ってきます。通常販売しているのですとストレプトマイシン系の薬になります。発生してしまうとまずだめなので予防で散布しておきます。特に地際をかじられたようだったり雨上がりのときなどに散布します。野菜などは良く耕し水がたまりやすそうでしたら高畝にすると良いと思います。また、花壇などは土壌改良剤などを使い水はけを良くします。腐ってきたら早く取り除くようにしましょう。芯が腐ってくると結構臭いです。この病気は・・・・・。
灰色カビ病(ボトリチス) 花にしみを作ったり、根元に灰色のカビをはやして(?)腐らせたりする病気です。色々な原因があるでしょうが、ちょっとしたことで防げる病気だとは思います。
葉カビ病 結構見かける病気のような気がする。長雨のときや梅雨の時に多いようだ。下葉の先端やふちから段々と枯れてくる。
斑点病 この病気に関しては、斑点なのか似た病気なのか、微妙です。徐々に調べたいと思いますが・・・。

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