ニオイスミレ　スィートヴァイオレット　Viola

ニオイスミレ　　　　　スミレ科　　Viola odorata

別名：スイートバイオレット

英名：Sweet Violet、Violet

性状：常緑多年草

原産地：南・中央・西ヨーロッパ

特徴など：自生地では森林地や牧草地に生える。ほのかな香りのするこのスミレはギリシャ時代から愛されていた花でギリシャ、ローマのこの時代ではこのバイオレットを入れたワインを飲み、葉をサラダに入れ食し、香水や化粧水などを作りその香りを楽しんだといわれている。今でもさまざまな用途で使われているようですが私が知っているのはスミレの花の砂糖漬けかな。以前は鉢物として出回っているもののほとんどが八重咲きの品種だったが最近一重で花の色が淡いオレンジやピンク色などいくつかの品種が出回っている。横に這う匍匐根を持ち徐々に広がってゆく。葉は心臓型で冬から春にかけて出回ってくる。とても丈夫なので一度植えれば良く増える。しかし夏の直射などは嫌いなので、太陽光が明け方に良くあたる場所で午後幾分日陰になる場所が良い。土は肥沃で水はけは良いが少し湿った感じのところが良い。ハダニがつきやすいので土の表面など周りが乾かないようにする。どうしてもつく場合は仕方がないので収穫時期以外に殺ダニ剤を使う。しかし、植える場所を考えないとストロンでよく増えるし、こぼれだねでも芽が出てくるので広がりすぎないように管理をしないと帰化植物化してしまうので要注意である。（写真：国内）

薬用として：花は咲いた順から適度に摘んでゆき、葉っぱは春先に伸びたものを摘む。根は秋に収穫しそれぞれ陰干しをして乾燥させる。花の砂糖漬の場合は新鮮なうちに全量の３倍位の砂糖と一緒にかき混ぜて保存する。薬用としては乾燥した花の浸出液は軽い下剤として使われたり咳や頭痛の緩和に煎液は目の洗浄などに利用。葉や根からの浸出液も風邪や気管支炎を和らげるのに使う。

スミレ（ビオラ、パンジー）へ訪れる虫・食べる虫など